紙の単位!紙の厚さは㎜ではなく、なぜ㎏で表すの?
紙のサイズについては過去のコラムで取り上げましたが、今回は紙の厚さの単位について解説したいと思います。
なかなか馴染みがないと思いますが、紙を扱う業界では紙の厚さは『㎏』で表現することはご存知ですか?
今回はこちらについてご紹介します!
紙の厚さの表示がなぜ「kg」キログラムなのでしょうか?
印刷を発注する際は、紙の厚さを直接「㎜」で測ることは可能ですが、コート紙(光沢がある紙)や上質紙(表面加工がされていない紙)など、さまざまな種類の紙が存在する中で、厚みだけでなく、紙の密度や質感こそが印刷の仕上がりに大きく影響します。このため、紙の特長を正確に把握するためには、厚さよりも1平方メートルあたりの重さ、つまり「g/㎡」を基準にすることがより有用です。その際に、紙の厚さの単位を紙の重さ『㎏』で表現します。
例えば、紙の種類の表示で、コート〈110㎏〉となっていますよね。
「kg」の表示は、規定の寸法に仕上げられた「紙1,000枚分」の紙の重量を表します。(ちなみに紙が1000枚では1連と呼ぶことがあります。)
既定のサイズということで、同じ紙の厚さでも規定のサイズ(A判、菊判、B判、四六判)により、
それぞれ紙の重さ『㎏』が変わりますのでご注意ください。
〈コート110kgの場合〉
この場合の表示では、“四六判という規定サイズの紙が1,000枚で110㎏の厚さ”という意味です。
紙のサイズについては過去のコラムをご覧ください。
紙のサイズの規格『A』と『B』とは?
印刷物の紙の厚さ・イメージ
実際の印刷物の紙の厚さを比べてみました。あくまでイメージなのですが、参考にしてみてください。
※それぞれの紙の用途や種類によってmm数は多少違いますが、基本的には重量が重くなるほど紙の厚さも増すと考えてください。
まとめ
紙の厚みによって、手にとった時の気軽さや重厚感を大きく変える働きがあります。用紙選びの参考になれば幸いです。この他にも用紙を取り寄せて実際に触ってもらうことも可能です。是非何でも聞いてください。