デザイナーに依頼するときの注意するべき4つのポイント

サムネイル、デザイナーに依頼するときの注意するべき4つのポイント

デザイナーにデザインを発注する際に、発注したイメージ通りのものに出来上がってくるのか不安を感じる方もいるのではないでしょうか。
デザインを依頼する際には、依頼する側も気をつけておくべきポイントがあります。
曖昧な内容で伝えてしまうと、思っていたものと違うデザインがあがってきたり、お互いにイメージが共有出来ていない状態で進行することになります。

みどりちゃん

そこで今回は、デザイナーにデザインを依頼する際に注意するべき4つのポイントをご紹介します。

ターゲットと目的の設定

デザインを依頼するとき、「何を言えば伝わるのかわからない」という方もいるのではないでしょうか。
デザインを依頼するには理由があるはずです。何かしらの課題を抱えていたり、目的があるはずです。まずは思っていることを書き出してみましょう。

●誰のために(ターゲット)作るのか

ターゲット像の写真

性別や年齢、職業、趣味や生活スタイルなど、細かな設定により、デザインが変わってきますので、ターゲットを決めることは非常に重要です。

●何を伝えたいから作るのか

例えば、飲食店のOPENチラシを作るなら、いつどこでどんなお店がOPENするのか、特に注文してほしい料理は何なのか、チラシを見たお客様にどのようなことを伝えたいのかを考えなければいけません。どういう味なのか、どんな食感なのか、オススメのメニューを紹介したり、いろんなメニューがあって選ぶのがワクワクしそうな雰囲気にしたいのかなど、お店の魅力や強みでお客様に一番伝えたいことは何なのかを決めましょう。

からあげ写真
トマトの写真

料理や商品の写真は上記のようにシズル感を感じさせる方法もあります。

「シズル感」の語は、肉や揚げ物などがジュージュー音を立てる様や肉汁が滴り落ちる様を表す英単語(動詞・名詞)sizzleに由来しています。

五感を刺激するような感覚のことをシズル感といいます。

唐揚げをカリッと揚げた表現や、トマトに水滴が付いていて、新鮮そうな表現など、食欲がそそられる写真は、誰が見ても美味しそうに見えますよね。

また、下記のメニュー表を見比べると、文字だけが整然と並んでいるよりも、メニューの写真があるとどんな料理なのか想像でき、注文しやすいですよね。

メニュー表1
メニュー表2

以上を整理すると、方向性が明確になり、話が進みやすいかもしれません。

②「オシャレに、カッコ良く、おまかせで」というのはNG

「オシャレな感じで」

「カッコ良くして」

このような指示だと、デザイナーが思っている「オシャレ」や「カッコ良く」は、依頼者が思っているイメージとは異なる場合があります。

プロのデザイナーであれば、それなりに体裁良くデザインすることは簡単なことです。しかし、依頼者の頭の中にあるイメージを形にするのはとても難しいことです。どんなデザインを「オシャレ」と感じるかを事前にデザイナーに伝える必要があります。

●イメージに近い広告やwebサイトの提示

イメージに近いものはサンプルを渡しましょう

上記のようにイメージに近いものがあれば事前にデザイナーに渡しましょう。

一言で「青色を使って」という指示でも、「水色」なのか「濃紺」なのか、少し緑がかった「ターコイズブルー」なのか、色の表現はさまざまです。

思い違いが無いように進行しましょう。

●使ってほしい素材の共有

ご自身で用意した素材があればデザイナーに渡しましょう。但し、商用利用ができない写真やイラストではないか注意が必要です。デザイナーの方で写真やイラストを用意できる場合もあります。写真の点数や難易度の高いイラストによっては見積りが変わる可能性があるので要相談です。

以上のものがあれば、依頼者のイメージがデザイナーと共有しやすくなります。依頼者のイメージに近づくものが出来上がるでしょう。

③指示が具体的すぎるための行き違い

事細かく具体的に指示をしすぎるのも注意が必要です。例えば、「この文章の色を黄色(Y100)にして、この位置に150%サイズで」という依頼があったとします。デザイナーは、「黄色だと見づらいけどな」「その位置はおかしいけどな」と思いつつ、そのまま作ってしまう場合があります。デザイナーは「依頼者からの指示だから」と考えたためです。しかし、依頼者は上がってきたデザインを見て、「変だと思うなら言ってよ!」「言われた通りにしかしてくれない!」と不満を抱くことになりかねません。

●具体的な指示には理由も添える

具体的な指示をすることが良くないというわけではありませんが、「なぜ色を変えたいのか、なぜ文章を大きくしたいのか」を伝えると良かったのではないでしょうか。「それならこの方法が良い」というアイデアをデザイナーが提案してくれるはずです。

例えば、「文字を赤くしてほしい」という修正指示があったとします。目的としては、おそらく「目立たせたいから」ですが、この「目的」をしっかり伝えることが大切です。「文字を赤くしてほしい」という指示通りに修正することはできますが、なぜ赤くしたいかを伝えていない場合、元のデザインによっては、修正しても「目立たせたい」という目的が果たせない可能性があります。

○修正指示:Aを赤くしてほしい

指示通りの図

上記の場合、周りの文字が同系統の色なため、「A」を赤くしたところで、あまり目立ちません。そこで、「目立たせたいから」という理由を添えることで、

「目立たせるためB、Cの色を変えてはどうでしょう?」

「Aにだけ目立つあしらいを入れて、大きくするのはどうでしょう?」

という提案をデザイナーがしてくれます。

○修正指示:Aを目立たせたいから赤くしてほしい

目だたせる図

④いつまでに仕上げてほしいか

高いクオリティで納品する為には、必ず時間はかかります。原稿や素材も揃っていないのに「なる早で」(なるべく早く)というのはよくある話ですが、それでは良いものは作れません。使ってほしい素材がある場合は早めに共有しましょう。デザイナーの制作時間だけが削られます。また、あまりに急いで作れば、誤字・脱字などのミスも発生しやすくなります。

余裕あるスケジュールの設定・早めの素材共有を

スケジュール図

納期を明確に伝えることで、デザイナーがスケジュールを組みやすくなり、作業しやすくなります。「デザイン初校」と「二校〜最終校」、「校了」までの部分は出来るだけ余裕を持つと良いでしょう。

みどりちゃん

いかがだったでしょうか。デザインのことは素人だからと言って、まるごと任せてしまう依頼者も多いのですが、上記のポイントを意識してみてください。具体的なイメージ共有が成果物のクオリティを上げることに繋がります。弊社デザイナーといっしょにより良いものを作ってみませんか。

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