パンフレットなどで用いられる製本方法とは?
皆さんは、日頃からパンフレットや広報誌などのさまざまな製本方法を見かけると思います。今回はその代表といえる3つの製本方法を、メリットとデメリットを踏まえてご紹介していきたいと思います。
① 中綴じ製本
中綴じ製本は、2つ折りにした用紙を複数枚用意し重ねて、その用紙を冊子のようにまとめて2つ折りにした背の部分に針金(ステッチ)で綴じる製本方法になります。
メリット
ページがバラバラになることがなく、ノド元(見開いたページの真ん中の部分)までページを開くことができ、一般的な本と同じように読みやすいのが特徴です。
デメリット
見開きの中心部分をホッチキスで閉じるため、ページ数の多い冊子には向いていません。また、お子様などホッチキスが気になる方が使用する際には注意が必要です。冊子の構造上で4ページが1枚の用紙となるために4ページ単位でしか製本ができません。
② 無線綴じ製本
無線綴じ製本は折りの背の部分を3mm程度切り落として断面を露出させ、そこに接着剤を塗布して紙同士を固着させる製本方法になります。
メリット
冊子自体に背表紙ができるなど本としてしっかりとした印象を与えることができるため、一般的に多くの冊子に使用されます。
デメリット
中綴じのようにノド元をみることができません。少ないページの場合には、接着剤への接触面が少ないために強度に問題が出ます。また、接着剤にホットメルト(加熱すると液体になる接着剤)を使用するので、耐熱耐寒性に劣り、高温または低温の状態で長期保存すると、背部が割れたりすることがあります。
③ スクラム製本
スクラム製本とは、新聞などに見られるように2つ折りにした用紙を複数枚用意し、重ねていきます。そして、重ね合わせ用紙を冊子のようにまとめる製本方法となります。
メリット
中綴じ製本のように針金を使用しないので怪我をするようなことはありません。また、スクラム製本は針金や糊を使用しておらず、不要になった時には簡単にシュレッダーでリサイクルすることができます。
デメリット
針と糊を使わないという構造上、衝撃を与えてしまうとページがバラバラになってしまいます。
まとめ
今回は、スクラム製本、中綴じ製本、無線綴じ製本の3つの製本方法をメリットとデメリットに分けながら紹介させていただきました。それぞれ特徴が異なりますので、目的や内容に合わせてパンフレットや冊子のご注文をしていただければ幸いです。